山口旅行
【コース】25日 高崎-東京-新山口-湯田温泉
26日 湯田温泉-萩
27日 萩-下関
28日 下関-防府-新山口-東京-高崎
東京駅では東海道新幹線が静岡で集中豪雨で止まっているという。しかも乗るはずだった新幹線が運休になってしまい、1時間後の新幹線に乗るがそれも1時間遅れで、新山口に着いたのは約2時間遅れの到着であった。
しかし初日の予定は余裕があるのでレンタカーを借りて山口に向かう。
最初の目的地は、常栄寺雪舟庭。雪舟は水墨画で名高いが、枯山水様式の庭園も手掛けている。この庭園は雪舟の築庭したものでも代表的なものという。
次は瑠璃光寺五重塔。山口は守護大名大内氏が拠点とした。そのため、その関連の建物が多く残されているという。この五重塔もその時のもので、国宝に指定されている。
初日はこれで終わりにして、宿のある湯田温泉に移動。湯田温泉は湯量が豊富らしく町の中にそこかしこに日帰り入浴施設がある。
夕食は近くの居酒屋に行き、ふぐなど食する。ホテルに帰ると通りの反対側にある日帰り入浴施設に行ってゆっくり入った。
翌日は萩に移動。萩は関ヶ原の戦いに敗れた毛利輝元が大幅に領地を削られて周防長門二国に押し込められる。毛利輝元は新たに萩に築城し城下町を築く。萩は今でも城下町のたたずまいを色濃く残す町である。
萩に着いたならまず萩博物館により萩の歴史を知るところから始める。萩博物館の前には大きい観光駐車場があるのでここに車を止めれば博物館を見学してから城下町見学ができる。
この、菊屋横丁は代表的な通りで、日本の道100選にも選ばれているという。
菊屋家住宅は重要文化財にも指定されているという。菊屋家は武士から町人になって御用商人として毛利家を支えたという。
菊屋横丁にある高杉晋作生誕の地。城下町でもこの地区は堀の外となる。
こちらは木戸孝允宅。誕生から20年間過ごしたという。この縁側座っていると、こんな平和なところで何事もなく一生を過ごす人生もあったのに、どうして江戸に出て日本のために尽くそうなどという大志を抱いたのか不思議に思うのである。
午後は萩の町でも東側の地区にある松蔭神社に行く。
松蔭神社の境内にある松下村塾。吉田松陰はここで2年間門下生を教え、門下生は幕末に活躍し、明治新政府を担った。
伊藤博文生家及び別邸。伊藤博文は松下村塾で学び幕末を奔走しのちに初代内閣総理大臣となった。伊藤博文の東京の邸宅を移築したのがこの建物だ。広い建物の隣に生家の小さな生家も残されている。
ほど近い所に東光寺がある。毛利家の菩提寺である。奇数の毛利家当主の墓がある。
500基の灯篭。盆には火が入るらしく、盆過ぎの今は灯篭の窓に和紙が張られている。
今度は萩の西に行ってみる。萩城遺跡である。海に突き出ている半島の中心部にあり、周りを堀で巡らしている。天然の要塞であるが誰がこの僻地に攻め込んで来るのだろう。
残っているのは石垣と神社であるが、比較的荒れている。萩の中心部、東地域と比べて人影は少ない。寂れている。
宿に到着。海岸沿いのホテルで部屋からは海が見渡せる。温泉に入り美味しい夕食を食べた。
3日目はまず再び萩の町を散策する。こんな白壁塀が続く城下町に踏み込む。
城下町の北門。
城下町の通り。
萩焼の買い物を済ませて萩を発ち、秋吉台に着く。広い草地の中に石灰岩がそこかしこに顔を出しているのが秋吉台の光景である。しかし木が生えていないのは人工的なもので毎年火入れをしてこの光景を維持しているということだ。
関門海峡に到着。これから高速道路の関門橋を渡り九州の玄関口門司に渡る。
門司港の特徴はレトロな建物を多く残していること。これが観光の目玉となっている。
南米のバンドのライブ。心地よい調べにしばし魅了される。
名物のB級グルメ焼きカレー食べたのちにレトロ建築を見て歩くが暑さに耐えられなくなり下関に向かう。
帰りは地下トンネルを通った。みよすそ川公園に行く。ここで関門海峡を通る船がまじかに見渡せる。海水は外洋から瀬戸内海側に川のように流れている。瀬戸内海に向かう船は滑るように進む。逆に外洋に向かう船は波を掻き立ててやっとのことで登って行く。
そんな船が次から次へとやってくるのである。座って見つめていると全く飽きない。
関門海峡の幅は狭い所で700m。長州藩はこのような砲を五門かまえて外国船に砲撃を開始した。そこでイギリス、フランス、アメリカ、オランダの4国は反撃し長州藩を攻撃したのである。これにより長州藩は外国の力に思い知るのである。
時代は遡り平家の滅亡する舞台である壇ノ浦の戦い。義経の八そう跳びはここで行われた。関門海峡の流れは日に4回変わる。優勢だった平家軍が潮の流れが変わり源軍が良くなる。そこでついに平家滅亡の時がやってくる。
さて、平家滅亡といえばそれを語る琵琶法師がある。琵琶法師を題材とした耳なし方一の紙芝居をここでしてくれるボランティアの方がいる。無料である。真に迫る演技がすばらしい。なぜか全部終わったところでお土産までくれる。
唐戸市場に移動する。海沿いにデッキは整備された観光地。おりしもレゲイバンドが演奏していた。中の二人が歌う、わきの2名の女性が踊る。福岡を中心に活動するレゲイバンドだそうだ。いずれ東京に進出するかな。なかなかいかしたサウンドだった。
近くに日清講和条約記念館があるので行ってみる。建物中によく教科書に載っている外務大臣陸奥宗光と清国の代表李鴻章の条約の場面がそのまま残されている。
その隣にあるのが赤間神社。竜宮城を模した平家ゆかりの神社だ。
三日目の宿に向かう。夕食は近くの居酒屋で旅行最後の夜を楽しんだ。
4日目最終日。高速道路で一路防府に向かう。目的は毛利庭園。
井上薫が盟主毛利氏のために建てた邸宅と庭である。巨大で美しい。
最後の訪問地は防府天満宮。学問の神様菅原道真を祭っている。
こののち新山口駅に向かい車を返却し、お土産を買い込んで新幹線に乗車し群馬に帰りついた。
初めての山口旅行。目的はもちろん歴史探訪。目的は十分に達成できたかな。
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